
【2016年10月4日に報じられた「小学二年生」休刊のニュースを受けて、改題・改稿してお届けしています】
小学館が発行している学年別の学習雑誌は、大正時代の1922年に小学5年生、6年生向け雑誌として「小學五年生」「小學六年生」が創刊されたのを始まりとして、長らく刊行されてきましたが、小学1年生から6年生までの6誌のうち、3年生以上向けの4誌は、2010年~2011年に相次いで休刊となっています。
そして、小学二年生についても2016年12月発売の2017年2・3月合併号を最後に休刊となることが、報道によって明らかになっています。
この稿では、休刊に至った雑誌(小学二~六年生)と、刊行中の雑誌(小学一年生)も含めましての近年の推移を、グラフ化する形でまとめてみます。
グラフは、各年の4月~6月の数値で置いてあります。
全般的には、昨今の雑誌の例に漏れず、右肩下がりでの推移ととなっています。
このグラフからは、おおむね7万部が休刊ラインと見えていたのですが、小学二年生については、直近の4-6月の印刷部数公表で、7万7千部余りの部数を維持していながら、休刊に至っています。この水準は、2011年からほぼ横ばいの状況だったのですが、改善傾向が見られないという判断になったのでしょうか。
小学一年生については、直近のデータで13万部台となっていますので、7万~8万部あたりが休刊ラインだとしましても、急な落ち込みがない限り、当面は安泰と推測されます。
なお、このほかの子供向け雑誌では、2歳~4歳の幼児を対象とした小学館の「めばえ」が15万5千部余り、小学生に上がる前あたりの児童を対象にしたテレビ情報誌「てれびくん」(小学館)が15万3千部ほど、1歳~3歳の幼児を対象とした「ベビーブック」(小学館)が15万1千部ほど、講談社の「たのしい幼稚園」が13万6千部あたりとなっていて、小学一年生はその次あたりに位置する状態となっています。
詳細は、【子供向け雑誌の発行部数ランキング】にて、年次データとして推移を含めてご紹介しております。(日本雑誌協会にて、印刷部数公表がなされている雑誌に限ります)
一方で、小学館では、教師向けの学年別雑誌も刊行していますので、そちらについても部数推移をグラフ化してみたいと思います。
こちらも、やや緩やかではありますが、おおむね右肩下がりと捉えることができそうです。
部数は、小学生向け雑誌と比べるとだいぶ少ないのですが、教師向けですので無理もないところと云えそうです。なお、「総合教育技術」は管理者向けの内容となっています。
この下では、両ジャンルの最新のランキングを掲載しています。
順位
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雑誌名
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発行部数
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雑誌通販サイトの購読コーナー等
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出版社
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1
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![]() |
155667
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小学館
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||
2
|
![]() |
153333
|
小学館
|
||
3
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![]() |
151667
|
小学館
|
||
4
|
![]() |
143333
|
講談社
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||
5
|
![]() |
136667
|
小学館
|
||
6
|
![]() |
128000
|
講談社
|
||
7
|
![]() |
122667
|
講談社
|
||
8
|
![]() |
97333
|
小学館
|
||
9
|
![]() |
89333
|
小学館
|
||
10
|
![]() |
85000
|
講談社
|
||
11
|
![]() |
77500
|
小学館
|
||
12
|
![]() |
55000
|
講談社
|
||
13
|
![]() |
49233
|
家の光協会
|
||
14
|
![]() |
36000
|
小学館
|
||
15
|
![]() |
30000
|
小学館
|
出典:日本雑誌協会webサイト 印刷部数公表コーナー
順位
|
|
雑誌名
|
発行部数
|
通販サイトの定期購読コーナー等
|
出版社
|
---|---|---|---|---|---|
1
|
![]() |
14433
|
小学館
|
||
2
|
![]() |
13850
|
学研教育みらい
|
||
3
|
![]() |
13333
|
小学館
|
||
4
|
![]() |
12167
|
小学館
|
||
5
|
![]() |
11333
|
小学館
|
||
6
|
![]() |
11000
|
小学館
|
||
7
|
![]() |
10400
|
学研プラス
|
||
8
|
![]() |
10400
|
小学館
|
||
9
|
![]() |
9633
|
小学館
|
||
10
|
![]() |
9333
|
小学館
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出典:日本雑誌協会webサイト 印刷部数公表コーナー