
こちらでは、新聞(全国紙)の年別の部数推移を、グラフ化してみています。
1968年以降で、直近は2015年までとなっています。データは、最初の方は日本新聞年鑑掲載の値を、それ以降では全国新聞ガイド、情報メディア白書や、一部は読売新聞社の媒体資料の数値を使用しています。そのどれもが、ABCレポートを基にしていて、多くは1月~6月の平均値となっています。
1968年をスタートとしているのは、その前年までは、産経新聞の数値が東京版と大阪版に分かれていたためが主な要因となっております。できれば、戦前までさかのぼりたいのですが、それはまたの機会にと考えています。
グラフは、このようになっています。
この二年ほど、産経新聞を除いた4紙は発行部数を減らしているのですが、中でも2014年から2015年の朝日新聞の減少は、-8.6%と大きな数値となっています。
どちらの年のデータも1月から6月の平均値でして、やはりここには、2014年8月に朝日新聞が行った、従軍慰安婦についての誤報を認める形での記事取り消しが影響している可能性が高そうです。
なお、同じく2014年から2015年での他紙の伸び率は、読売-4.6%、毎日-1.5%、日経-1.2%(産経は+0.2%)となっていますので、朝日の記事取り消しの件は、全般的な減少傾向にある中で、さらに拍車をかけた、という形となるかもしれません。
もう少し長期的に見てみますと、90年代から「紙で発行される新聞はすぐにも時代遅れになる」「若者の活字離れは深刻だ」というフレーズをよく耳にしたように思うのですが、そのわりには部数はそれほど減っておらず、健闘しているという見方も成り立ちそうです。
ここに、各紙の有料ネット版の購読者数の伸びを置けると、その影響度の検討もできるのですが、残念ながらデータを入手できておりません。
といったわけで、あまり分析というところまで至りませんでしたが、ひとまず投稿しておきます。
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