
2016年1月8日に、前月までの日本マクドナルドの月別売上高、客数、客単価などの伸び率が公開されています。
月別の数値(絶対値)は不明なため、正確に状況を把握することはむずかしいのですが、過去数年の伸び率を見ていくことで、概要がわかりそう、ということでグラフ化を試みてみました。
現在、マクドナルドの公式サイト上(月次セールスレポート)で2013年の1月から、前年同月と比べての伸び率を見ることができますので、2012年の隔月を「100」として、全店売上高と客数についてグラフにしています。
なお、経営が原田体制からカサノバ体制へと移行をはじめたのが、2013年の8月頃から、「中国メーカー製の期限切れチキンナゲット販売」が発覚したのは2014年の7月ですので、それ以前からの傾向を見られる、ということになります。
まずは、客数から。
2015年の1、2月の、2012年比での62%程度を底に、4月頃には80%あたりまで回復していますが、年末には70%前半あたりで落ちついています。最近の減少には、店舗数が減っていることや、24時間営業店舗の減少なども影響していそうです。
つづいて、全店売上高のグラフになります。(客数との関係は、客数×客単価ということになります)
2015年の1、2月は、客数での比較よりもさらに激しい、2012年同月比での50%台の数値が出ています。
2015年の12月は、前年同月よりも5.4%の伸びとなっていますが、対2012年同月比では、10月から横這いの推移と捉えることもできそうです。
なお、客単価は直近の2015年12月では、11%の伸びとなっています。この要因として、商品ラインナップ的には、「グラコロ」「デミチーズグラコロ」が販売された他、ハッピーセットで「妖怪ウォッチ」コラボが行われ、また、「コーンクリームスープ」「ミネストローネ」などのスープ類も前月から引き続き販売されているとのこと。
一方で、数値としては、前年(2014年)12月の客単価が8.2%前年同月比マイナス、となっていたのも影響していそうです。
ちなみに、2014年12月頃には、米西海岸港湾の労使交渉長期化の影響で、ポテトの入手困難が起こっていた時期でして、マクドナルドではポテトのM,Lの販売が中止されたり、といった事態も起きていました。
どちらのグラフを見てもわかります通り、来客数、全店売上高の底は、2015年の1月から2月と見て取ることができそうで(※厳密には、2012年の状況によって異なる場合あり)、そうなりますと、2月上旬、3月上旬の月次実績の発表を受けて、急激な回復が起きていることがニュースとなる可能性が高そうです。
なお、2月上旬には、2015年の業績発表が行われる見込みですので、そちらについてもまた記事にできたらと思っています。