
書物を読んでいたところ、「(霊友会は)分裂・分派がなければ、創価学会をしのぐ大教団」との記述が目に飛び込んできました。
いったいどのくらいの規模感なんだろうかと、調べてグラフ化してみた、というのが本稿の趣旨となります。
まずは、「霊友会」という宗教団体について触れてみます。
霊友会は、法華経を基礎に置く形の教団として、1925年に創設され、1930年から本格的に活動を開始したそうです。
ですが、創始者の久保角太郎さんが、太平洋戦争が終わる前年の1944年に亡くなり、その兄嫁に当たる方で、霊能力を持つとされた久保喜美さんが代表となると、性格的にやや難があったとかで、求心力を失う流れになり、さらにいくつかの不祥事もあったりして、分裂・分派が多発する展開となったそうです。(参考文献:日本の宗教の事典 エソテリカ事典シリーズ4・笠倉出版社 冒頭の記述も、こちらの書物にあったものです。)
この頃に分派した主な宗教団体としては、「孝道教団」、「立正佼成会」、「思親会」、「法師会」、「妙智会教団」、「佛所護念会教団」、「妙道会教団」、「大慧會教団」、「妙道会教団」などが挙げられます。(宗教名クリックで、宗教年鑑ベースの信者数ランキングの該当ページに移動します)
さらには、最近でも、2001年にInner Trip REIYUKAI International(インナートリップ霊友会インターナショナル)が、さらに2004年には「在家仏教こころの会」が分派しているそうです。
もちろん、それぞれの教団には異なる点もあるわけでして、同一視しているわけではございませんが、もしもこれらの宗教団体が一つのまとまりを保っていたら、どれくらいの規模になっていたでしょうか。
データとしては、2009年の週刊ダイヤモンド9月12日号のデータを使用しました。
グラフ化しますと、下記のような感じとなります。
創価学会の数値は世帯数ですので、厳密な比較はできませんが、新宗教大手の両者に伍する規模となるのが見て取れました。
ただ、今回使用させてもらったデータには、2001年に分派したInner Trip REIYUKAI International(インナートリップ霊友会インターナショナル)の日本組織「ITRI日本センター」と、2004年に分派した「在家仏教こころの会」の二つの組織は入ってきていませんでした。
おそらく、回答が得られなかったものと思われますが、その両教団の信者数によっては、さらに大規模なまとまりということになりそうです。
(その両団体の公称値が判明しましたら、こちらに追記させていただきます)
信者以外の方の知名度としては、あまり高くはないと思われる霊友会系の教団群ですが、外から見るよりも大きな存在感を持っておられるようです。
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